米国のハーバード大学の研究チームが、発表した研究成果によると、歯周病への罹患や歯牙の喪失により食道癌・胃癌の発症リスクが高まる可能性
があることを報告しました。
・ 歯周病に罹患することにより、食道癌に罹患するリスクが43%、胃癌に罹患するリスクが52%高まる
・ 歯牙を1本も失っていない人と比較して、歯牙を2本以上喪失した人は、食道癌に罹患するリスクが42%、胃癌に罹患するリスクが33%高まる
・ 歯牙を1本も失っておらず歯周病に罹患していない人と比較して、歯牙の喪失本数によらず歯周病に罹患した人は、食道癌に罹患するリスクが59%高まる
・ 歯牙を1本も失っておらず歯周病に罹患していない人と比較して、歯牙を1本も失っておらず歯周病に罹患した人は、胃癌に罹患するリスクが 50%高まる
・ 歯牙を1本も失っておらず歯周病に罹患していない人と比較して、歯牙を1本以上失っており歯周病に罹患した人は、胃癌に罹患するリスクが68%高まる
国立がん研究センターが発表している「がん登録・統計」によると、日本国内の2018年のデータにおいて、死亡数が多い部位として、胃癌は男性においては28,843名で第2位、女性においては15,349名で第4位となっている。また、食道癌は男性においては9,358名で第9位、女性においては1,987名で第13位となっている。
歯科医療が、全身健康のゲートキーパーであることが、また一つ示された報告ではないでしょうか?