「子どもは無理にマスクしなくてもいい」と言われても…
子どもは新型コロナウイルスにかかりにくいことがわかっていますし、常時マスクをする弊害もあり、無理にマスクをしなくてもいいと言われますが、それでも心配なのが親心。何か対策をしたいものです。
そして、冬はインフルエンザのシーズン。前のシーズンは例年と比べて感染が激減しましたが、やはり用心が必要です。そもそも、風邪を引き起こすウイルスは数百種類もあるのですから。細菌性の肺炎など、ウイルス以外による感染症もありますし、これらとの戦いは終わることなく続いていきます。今回の上流医療は、あるこども園での驚きの結果から考えるインフルエンザ予防です。
歯垢と感染症の関連 長崎のこども園で明らかに
長崎市の「菜の花こども園」の石木尚子園長はある時、頭をひねりました。「インフルや溶連菌などの感染症にかかりやすい子は、口の状態を観察した際に 歯垢 にチェックが付くことが多いのはなぜだろう」。石木さんはさっそく、養護教諭や園医の歯科医師と協力して全園児149人の調査を行いました。2017年から19年の2シーズンの結果を解析すると、そこには口の状態による明らかな違いが見て取れました。
虫歯が多かったり、歯垢が付着していたりしたグループ(72人)では63.3%がインフルエンザにかかった一方、口が健康なグループ(77人)は31%と半分以下に抑えられていたのです。命の上流の一つである口が汚れるとインフルにかかりやすくなるという、はっきりとした結果が表れました。石木さんの疑問が解決した瞬間でした。しかもこの感染率は3年間を通したものですから、口の健康群は、なんと約7割のお子さんが一度もインフルにかからずに元気に登園したということです。
いかに口腔内環境の改善が、感染予防に効果があるかうかがえる内容でした。
皆様もどうぞ、インフル、コロナ対策を怠らないよう気をひきしめていきましょう!!!!