2016年厚生労働省の歯科疾患実態調査では「40歳を超えて、全て自分の歯」という人は2人に1人です。
50歳を超えると61.5%もの人が、歯を失っています。
8020推進財団の2018年の第二回抜歯原因調査の結果によると、歯を失う原因の第1位は歯周病(37.1%)、第2位は虫歯(29.2%)、第3位は歯の破折(17.8%)となっています。
特に第一大臼歯を失うことが多いです。第一大臼歯は最初に生えてくる永久歯のため、単純に口腔内環境にさらされている時間が長いため失いやすいと考えています。
この1本目の歯を失った時にインプラント治療を選択できるか、そこが患者さんの人生が歯を失い続けていくものなのか、失うことを止めることができるのか分かれ道となります。
一本欠損の状態で、インプラント治療を選択すれば、両隣の歯は全く削られることがありません。
両隣の歯は負担がかからないため、本来の歯が持つ寿命を全うすることができます。つまり欠損の連鎖を止めることができます。
ブリッジ、入れ歯の選択は必ずドミノ倒しのように欠損の連鎖が起きます。
2007年に発表された論文の内容にも6年経過のインプラントの生存率は97%で、6年経過のブリッジの生存率は82%とあります。たった6年でもここまでの差が生まれます。
価格が高いことを引け目に感じていらっしやる方がいるかと思いますが、そこには十分な価値があることを知ってほしいです。
大切な自身の口腔内を維持し続けるための一つの選択肢であることを知っておいてください。
歯科医師 清原 正幸