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2020.04.22

新型コロナ、口腔ケアと栄養サポートで感染予防 (Dr Kiyohara)

インフルエンザがワクチンや治療法が確立されているのに対し、COVID-19はそれがまだないため皆様の不安を助長しているのが現状です。

COVID-19感染の重症例は高齢者や基礎疾患のある人に偏在しています。栄養状態、免疫力などが整っていれば感染と重症化のリスクは低下するということです。治療薬やワクチンがまだない以上、「私たち自身の抵抗力を上げる」のが有効なことは論を待ちません。

国際オーソモレキュラー医学会(ISOM)は1月26日、「ビタミンCがコロナウイルス感染を防ぐ」との緊急声明を全世界に発信しました。

ISOMは栄養療法による疾患治療を志向する医療者により1994年に創立し、トロント(カナダ)に本部を置き、世界22か国に支部を持つ学会組織です。2012年より柳澤厚生・元杏林大学教授が3代目の会長を務めています。

ISOMの声明で、特に重視されているのがビタミンC(VC)、次いでビタミンD3(VD)、亜鉛です。

ビタミンC(VC)

風邪とインフルエンザの症状を対照群と比較した調査では、VC1gを1時間毎に6回、以後1日3回投与することで風邪とインフルエンザの症状が緩和し、またVC1gを1日3回投与することで症状の予防が出来たとの報告1)があります。

 

ビタミンD3(VD)

VDは近年、従来の骨代謝以外にも抗腫瘍作用、血糖値制御など多くの機能が注目されており、細胞間タイトジャンクションや、天然抗菌成分ディフェンシンの分泌など感染防御に関わることも示されています。

日本での研究で、小中学生にVD3を1日1,200IU投与したところ、A型インフルエンザ罹患率が対照群に対し42%減少したという報告3)があります。

 

歯周組織の健康維持や慢性歯周炎(CP)の治療にVDが有用であるとの合意が形成されつつあります。

直接的な因果関係の証明はまだないものの、歯周炎の進行と血清25-(OH)VD値との間に一定の相関があったとする小規模な観察研究5)もみられます。

亜鉛

亜鉛は体内のタンパク質の構造維持、酵素の補因子、シグナル伝達などに関わる重要なミネラルです。しかし日本人の子ども、老人、女性で亜鉛摂取量が減少しているとの報告7)があります。VC1g+亜鉛10mgの5日間投与で感冒症状が有意に早期改善したとの報告8)がある一方、慢性歯周炎(CP)患者では亜鉛とマグネシウムの血清濃度が有意に低下との報告9)もあります。CPにより血清亜鉛濃度が低下していれば、呼吸器感染症のリスクが上昇する可能性があります。

 

慢性歯周炎患者さんの最も基本的な対策は口腔衛生の向上ですが、高齢者に口腔ケアと指導を実施したところ、対照群と比較し口腔内細菌数が減少、インフルエンザの感染プロセスで重要な酵素ノイラミニダーゼおよびタンパク分解酵素プロテアーゼの活性が低下、そしてインフルエンザの罹患率が約1/10に減少したとの報告10)は重要です。以上の内容はエビデンスレベルが低いと思われるかも知れませんが、これまで発表されているCOVID-19の予防や治療もその意味では同様です。

 

生活習慣を整え、5種類の栄養素を意識して食事することに加えて、1日3gのVCを何度かに分けて摂取すること、そして口腔内を清潔に保つことは多くの人が実行可能で、実践する価値のある対策だと考えます。

 

不安で先が見えない状況ですが、不要な外出は控え、出来る限りの感染予防を徹底してなんとかこの状況を乗り切りましょう。